ケータイ各社の実効通信速度をグラフで見る

Coyote

昨日のマイコミさんの記事、「スマホの通信速度、首都圏・地方主要都市ともにauが首位」を読んで思うところがあったので、記事にしてみます。

ガラケー時代から続く老舗の携帯スピードテストサイトで mpw.jp というサイトがあるんですが、その計測データをさらに集計・グラフ化しているサイト「ケータイニュース.net」ってのがありまして、各キャリアさんの平均、最大、最繁時通信速度がグラフにまとめられてるんですね。

今回は、その「ケータイニュース.net」のグラフから、キャリア毎の実効速度や混雑状況を読み取っていきましょう。

平均データ通信速度

青がドコモ、オレンジがau、黒がソフトバンクモバイルです。

左のグラフが30日間、右が90日間。

高い位置にある見えにくい点線が最高速度。太い線が平均速度です。

mpw30 mpw90

最高速度で見ればマイコミさんの記事どおり au が1位なんですが、平均速度で見ると au は2位に甘んじている事が分かります。

通信が遅いと評判のソフトバンクは最高速度、平均速度とも3位安定。という状況のようです。

最繁時データ通信速度

最繁時の通信速度。とは、最も混雑している時間帯の通信速度で、ネットワーク設備評価上の重要なデータとなるものです。

このグラフも、左が30日間、右が90日間です。

mpwbh30 mpwbh90

こうやって見ると、ドコモは混雑する時間帯でも、なんとか1Mbps前後を維持している事が分かります。

最高速度・平均値とも3位だったソフトバンクは、最繁時、さらに速度が低下しているのが読み取れます。

注意すべきなのは、ここでの値は統計的なものであり、いつでもこの速度が出ることを約束しているわけではないという点です。

具体的には、例えば都市部での混雑時は、ドコモでも速度低下を訴える声が増えてきている状況なわけで、ここでのデータは、あくまでもネットワーク全体の統計として見るのがよいでしょう。

ソフトバンクさんは大変そうだ

実効通信速度とその安定性で言えば、順位は下馬評どおり、

  1. ドコモ
  2. au
  3. ソフトバンク

と言え、au が一番高速だ!とは言い切れない状況である事が分かります。

そして、これだけインフラ投資をアピールし、3大キャリアの中で最も厳しい通信量規制を表明しているソフトバンクさんが、なかなか結果が出ていない、という厳しい現実も浮かび上がって来るわけです。

3Gの回線容量には限りがある現状ですので、LTE等の4G移行やWi-Fiオフロードなど、様々な施策を組み合わせ、快適な通信環境を整備していく事になるのでしょうね。

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