コイン色彩選別機(光選別機)で黒いお米を除去してきた【ピカ選】

 

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うち、農家の親戚から割とお米を頂くんですが、今年はとりわけ黒いお米がたくさん混じってまして。

例年、せせこましく手で一粒ずつ黒いお米を取り除いてたんですが、それもなかなか面倒なので、今年はおもしろマシーン「色彩選別機」ってのを使ってきたぞー、という自慢話を書いておきます。

ちなみに、黒いお米ってのはこういうヤツ。
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「今年のお米は出来が悪いよー」とは聞いていたけれど、まさかこんなに多いとは。ここは文明の利器で楽をしたいところ。

ということで訪れたのは愛知県愛西市にある「中川農機株式会社 佐織サービスセンター」。

で、これがコイン色彩選別機。またはピカ選。または光選別機。一般人向けでないからか、いろんな呼び方がある「あのアイツ」とご対面。
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ちなみにこちらの機械は中川農機さんが自分で改造して作ったんだそう。メーカーは「コイン色彩選別機」なんて作っていないらしく。

無いから自分で造っちゃうとか、すごい執念っすよねー。

玄米用と白米用とがある色彩選別機。玄米の方がうまく選別できる

大事なことなので最初に断っておくと、こちらの色彩選別機は玄米用。今回は特別な許可を得て、さらに事前準備もしていただいた上で、立会の元、白米の選別に使わせていただきました。

コイン精米機を使ったことがある人なら分かると思いますが、この手の機械は、どうしても前の人のお米が多少は混じるものなので、白米と玄米とで機械を分ける必要があるわけ。

それ以前の問題としても、色彩選別機自体にも玄米用と白米用があるらしく、出荷時の調整も違っており、あと、もっと言えば、玄米の方が選別結果が良くなるそうで、農家の7割位は玄米の状態で色彩選別にかけているのだそうです。

とりあえず、今回用意したお米の量は10kg。1コインで30kgまで選別できるとのことだったので、うまいこと複数回流すといいよ。とのアドバイスをいただきました。
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実際に色彩選別機を使ってみる

ということでさっそく色彩選別機を使っていきます。まずは、良品口に米袋をセット。不良米の排出口にもゴミ袋をセットしておきます。
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選別したいお米をホッパーに投入したら、
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お金を投入すれば自動スタート。1回400円でした。
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不良米がどんどん出てきます。いやー、10kgでこの量とか本当に多いですねー。とのこと。
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動作中は「空気銃モニター」のランプが激しくチカチカと点滅。いかにも仕事してる感があって楽しいからか、隣で機械好きの相方が狂喜乱舞してましたわ。
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選別機の中の様子はこんな感じ。違う機種の動画ですけども。

SATAKE 光選別機 ハイスピードカメラ映像【シュート式】 - YouTube

お米を凄いスピードでレーンに流してカメラで色を識別 → 空気銃で不良米を1粒ずつ飛ばす。というめちゃくちゃハイテクな機構になってます。
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今回の機械は「ヤケ」「シラタ」「青未熟」「ガラス」に対応。「ヤケ」は茶色や黒い米、「シラタ」は白く不透明な米、「青未熟」は緑がかったお米。またガラスのような異物にも対応できるそう。

ということで、合計800円使って4回通した結果がこちらになります。
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斑点米がまだ多少は残っていますが、かなり白いお米になりました。

一応、選別前の写真も載せておきます。もう別モノ。
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中川農機さんによれば、玄米の段階で色彩選別できれば、もっとキレイになったよ、とのことでした。

今回お邪魔した中川農機 佐織サービスセンターはこちら。

普段はプロの農家をメインに取引している雰囲気ですので、素人の僕は、ご迷惑が掛からないよう、空いてる時間帯を見計らってお邪魔してきました。

ちなみに、本社は名古屋市の中川区らしく、そちらにもコイン色彩選別機を設置しているそうです。

聞く所によると、お米の黒い斑点はカメムシが食べた跡らしく。別にカビ毒が出ているわけでもないそうなので「そのまま食べても問題ない」らしく。でもまぁ、気分的には気になるので、いつも取り除いて食べてるんですよね。

今年はこの機械のおかげでかなり楽させてもらいました。

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この記事へのコメント(1件)

  1. 白石 栄一 says:

    4年前

    田んぼ農家では、カメムシの影響が、お米の等級に大きく響くようで、籾摺り後大変高価な、色選別機を導入する傾向、カメムシをさけるには、大量の農薬投入が必要だけど、農薬はできれば使いたくありません。昔から黒米はあったような気もするし、お米をとぐとき、気がつけば、取り除く、見逃して、食べても、何の弊害もないような気がいたします。コイン精米機を手軽に利用できるようになり、これにこの機能があったらな、以前より思って
    ました。

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