last update 2019年1月7日 17:36

【2019年】新年のご挨拶と今年の相場観など

Stock Market Tickers

あけましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いいたします。管理人です。

昨日から小寒、ということで少々遅くはなりましたが、まずは謹んで新年のご挨拶を申し上げます。

昨年1本目の記事では、うちにしては珍しく、ビットコインなどの仮想通貨について触れた記憶があるわけですが、どうやら、仮想通貨をきっかけに、お若い方々が投資に興味を持ち始めている予感がしておりますので、手前流にはなりますが、今年も昨年に引き続き、相場について書かせていただきたいと思います。

 

さて、管理人は年始早々、親族が集まる新春麻雀大会(ノーレートですよ)で大三元を振り込んでしまったわけですが、相場の世界も大荒れの模様。昨年末のニューヨーク株式市場の大幅下落から、年明け早々のドル円クラッシュ、Apple ショックと続き、その後の暴騰、と波乱の幕開けとなりました。

そんな2019年の株価動向ですが、まずもって経済を正確に予測することは不可能です。しかし、ここ最近の相場の動きからは、現在進行中の地殻変動を伺い知ることはできるでしょう。

ここでは、そのそれぞれについて個人的な見解を述べさせていただき、僕の相場観と代えさせていただきます。

 

まず、昨年末の米国市場の大幅下落と、それを受けた世界的なリスク回避の動きですが、その背景にある大きな要因としては、米国の金融政策とそれに伴う債券相場の動き、あとは米国の政策カオス化が挙げられるでしょう。

債券相場は景気後退のシグナルと言われる逆イールドになり、債券利率の上昇により株式投資の旨味が減少。これが、株式・債券・現金というアセットクラス間での大きなポジション調整の呼び水となりました。

また、トランプ大統領の政策・政権運営に対する不安も中期的悪材料と捉えられ、リスク回避の動きに拍車をかけました。

現実軽視、イデオロギー重視の右傾化が世界中で進行する中、国際資本移動の自由と国際分業体制が確立された世界で反グローバリゼーションを叫ぶならば、これまでの逆回しとなるわけですから、経済の縮小は免れません。

現在のところはまだ、貿易戦争の範疇で燻っているから良いものの、これが世界的な海外投資の引き上げ、という話にまで拡大すれば、大きな地殻変動へつながる危険性はかなり高まるでしょう。

グローバリゼーションの縮小は、もうかれこれ10年以上も前から一部で予測されていましたが、まさか、政治を巻き込んでこのような形で実現されるようになるとは正直、思いもよらなかった、というのが管理人の率直な感想です。

ともかく、現在進行中の「現実軽視の政策」が世界に蔓延するのであれば、市場がそれを見過ごすことはないでしょう。

 

さらに、ボラティリティトレーダーとしての視点からもう1つ言わせていただくならば、よく、インプライド・ボラティリティ(IV)の説明として言われる「相場の混乱時に上昇し、正常化する中で下落し、ある範囲に収まる」という性質、その根底には、人智に対する信頼があるのではないかと常々感じてきたわけですが、昨今、その根幹が揺らいでいるように感じてなりません。

集団としての「人間」に備わっている「世の中をより良くしたいと願う思い」と、それを実現できる「能力」。IVが一時的に高まったとしても、また低位に戻る、その動きの根底には、これらがアンダーライイングしているわけですが、昨今の相場を見ていると、そこが試されているように思えてならなくて。僕から見て、昨今の相場の特異性はソコなのだと指摘させてもらいたいわけです。

この1年間で、期先のVIX先物はほぼ倍にまで上昇しました。それはつまり、現在がそれだけボラタイルな相場であることを、オプションのプレミアムという形で市場がすでに織り込んだ。ということです。また、ここ最近はVIX先物のバックワーデーションも常態化している状況となっています。

もちろん、その背景には、景気判断の端境期が近づいていることや、また、債券利率が株式の旨味をスポイルする水準まで上がってきていたことなど、様々な要因があるわけですが、個人的には、「IVの先に見える景色」が随分変わった、という部分は忘れてはならないと思ってましてですね。

以前であればIVの向こうには「人類がコントロールしきれない経済」が見えていたように思うのですが、最近はそうではなく「人類の愚かな政策」が見え隠れする事が多い、というのが、非常に気にかかるところです。

もっとも、これらが即、今後の相場が荒れることを示している、と言うつもりはなく、どちらかと言えば今年は12月に比べれば相対的に落ち着いていく、とは見ているわけですが、それでも、昨年12月から今年の年初に掛け、色んなところでカナリアが鳴き、市場が急速にそれを織り込んだ、ということは事実として理解しておく必要があります。

経済とはもともと、世を經め、民を濟う(よをおさめ、たみをすくう)「経世済民」の略と言われておりますが、現代における「経済」は現実を見ない施政者に対する監視役としても機能するのかもしれず。そう考えると、この年末年始の相場の動きは、現実を見ない者への警告となるのではないか、と解釈することもできるので、僕としてはそこまで現状を悲観的には見なくてもよいのではないか、とは考えているところです。

 

と、ここで終わりにしようかとも思ったのですが、色々と他にも書きたいことがあって。

今回、年末年始のリクイディティが減少する時期に乱高下した、という点についても色々と思うところがありましてね。

最近は、昔と比べてみんなが共通の相場観を持つようになったし、そこに至るまでの時間も早くなった気がするんですよ。だから短時間に相場が一方向に動きやすいような気がしてて。

もう昔のように人が手でトレーディングする時代ではなくなりつつありますが、機械的な取引のシェアが増えている、ということだけでなく、SNSの普及など、他にも要因がある気がして気がして。ちょくちょく相場が大きく崩れる機会が増えるのかもなぁ、とは思ったりもします。

あと、僕は米Appleの高い利益率は維持できないと思っているので、もう1回くらいアップルショックが繰り返されるんじゃないか、というのはあります。ここまでにかなり下げたのでインパクトは減るでしょうが。でも、あれだけ稼ぐ企業の代わりなんてそうそう出てこないとは思うんですよね。

大きな景気のサイクルに関しては米国経済のリセッション入りが警戒されていますが、マクロ的には米国は、利上げを行わないことで財務上の問題を先送りし、景気を優先するのではないかと考えています。そのため、リセッションは長引かないのでは、と考えています。

ただ、Apple の話じゃないんですが、その先の相場全体の稼ぎ頭というか、収益の伸びを牽引する企業が見えてこない、って部分はやっぱり不安材料で、引き続き、債券相場の動向に影響されやすい地合いが続くんじゃないか、とは。この辺は長期的な技術動向も関係してくるわけですが、その後の状況によっては、現在の日本のような「実感のない成長」へと移行するリスクがありそうだ、なんてことも考えています。それはもう2019年ではないでしょうけども。

 

とりあえず、2019年のレンジ予想としては、平常時のVIX先物期先が16~21程度。株価はなんともですが、ここ数ヶ月の間で債券価格と株価の範囲がスキャンされているので、当面はその範囲で推移しつつ、年後半に安値を試すことがあるかもしれないな、という感じで考えています。

いずれにせよ、金融政策と債券相場の動向からは目を離せない年になりそうで、これまでのように株価が一本調子で上がる、というフェーズではなくなった、というのが2019年の相場観になります。まぁ、外れるだろうけども。

 

ということで、今年もどうぞよろしくお願いいたします。

コメントを記入