【リサイクル】「フタだけアルミ製」のスチール缶は珍しくない

 last update 2022年6月27日

みなさん、頑張ってリサイクルしてますか?

先日、自宅の缶詰を整理していたところ、スチール缶のフタだけアルミ製の場合がある事に気がつきました。

果たして、これってどう分別したらいいんでしょうか。そして、プルトップを外した後に残っているアルミ部分は問題にならないのでしょうか。

本体とフタがスチール・アルミ別々の場合は多い

例えば、こちらの「はごろもフーズのシーチキン」。缶本体はスチール製ですが、

良く見ると「ふた:アルミ」と書かれています。

かと思いきや、別メーカーのサバ缶は本体がスチール製で、

ふたもスチール。

また、本体がアルミで出来ていて、

蓋もアルミ製、なんてパターンもありました。

そして、この CO・OP(コープ、生協)の缶詰は、缶胴と缶ぶたの材質が異なることを1か所に明記していました。さすがです。

ということで、気づいた事をまとめると、

  • 食品缶でも、缶・フタが両方ともアルミ製の製品はある
  • スチール缶でもフタだけアルミ、というパターンは珍しくない
  • 缶・フタが両方ともスチール製の缶詰も依然としてまだある

という感じ。

結局のところ、スチール缶とアルミ缶を分別する必要がある場合、缶とフタとで、それぞれ材質を確認する必要がある、ということですね。

で、気になる「どうしてこんなに材質がバラバラなのか」ですが、アルミは鉄より柔らかいので、特に缶切り不要タイプはアルミトップにすることで開けやすくなる利点があります。また、缶胴はスチール製にした方が変形しづらくなる、という利点があるわけです。

また、一般的にアルミはスチールより高価ですので、コスト面の理由から缶胴からフタまで全てスチール製にする缶詰もまだまだある、というわけ。

リサイクル時、スチール缶のアルミフタ部は問題にならないのか?

さすがに缶・フタともにアルミ製なら、全体をアルミ製品としてリサイクルする必要がありますが、フタ部分にアルミが使われているスチール缶はリサイクル工程上、問題にならないのでしょうか。

これは結論から言うと、以下のような理由から「基本的に問題ない」という回答になります。

  • アルミニウムは鉄より比重が軽く、溶解処理時にアルミ酸化物として浮くため、カンタンに分離できる
  • 分離した鉄鋼スラグは舗装などの路盤材として再利用できる
  • 製鉄行程でも酸素除去のためにアルミを故意に加えるため、問題無い

実際の収集ルールは各自治体や民間回収業者ごとに異なりますので、詳しくはそちらに従っていただく必要がありますが、原理的にはフタを外したあと、縁のアルミが多少残っていても、スチール缶のリサイクル工程上は特に問題にならないのです。

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