楽天モバイル(MNO)のサービスエリアと「接続先回線切替」機能とは

 last update 2020年6月18日
※楽天モバイル公式サイトより引用

楽天モバイル(MNO)が公表している各スマートフォン毎の対応状況の中に、「接続先回線切替」という項目があることをご存知でしょうか。

大変気になるこの機能、具体的には一体どういったものなのでしょう。

というわけで今回は、楽天モバイルの「接続先回線切替」について書いておきます。

パートナー回線エリアはあくまでも「ローミング」

本題に入る前に、まず前提からお話していきます。

楽天公式スマホの使用感ベースの話になりますが、楽天回線エリアとパートナー回線エリアの境界は、実際には公表されているエリアマップとは大きく異なった形に感じます。両回線が入り乱れるように切り替わる場面はほとんどないのです。

これは、僕の手元にある4機種すべてで確認できる現象です。

一般的なキャリアの場合、エリアマップはかなり正確に書かれるようになりましたし、また、異なる周波数帯間でも頻繁にハンドオーバーすることがありますが、楽天モバイルのパートナー回線エリアから楽天回線エリアに入るケースで言えば、楽天回線エリアに大きく食い込まないと切り替わらない印象で、かなり粘る傾向があります。

また、逆に楽天回線からパートナー回線へ切り替わる場合でも、楽天回線が -115~-120db とかになるまで、かなり粘ってから切り替わる印象です。

セル方式による移動体通信では一般に、端末側は接続中の基地局とは別の基地局をいくつも把握しており、端末が移動中でも基地局の自動切替え、つまりハンドオーバーにより、通話・通信が途切れない仕組みとなっていますが、楽天モバイルのパートナー回線は、あくまでもローミング扱いであることを忘れてはいけないようです。

このあたりは、掴んでいる周波数帯(バンド)を常時確認していると実感できる部分ですが、楽天モバイルのサービスエリアが、公表されているものよりもかなり狭く感じる原因になっていそうです。

「接続先回線切替」とはパートナー回線→楽天回線への自動切替のこと

※楽天モバイル公式サイトより引用

本題に入ります。

では、楽天が公表している「接続先回線切替」とは、どういった機能なのでしょう。

楽天によれば、「接続先回線切替」とは、パートナー回線 → 楽天回線への自動切替機能のことだそうで、非対応の場合、パートナー回線から楽天回線への切り替え時に、端末の再起動やフライトモードのOFF/ONが必要になる場合がある、とのこと。

ただ、実際には「接続先回線切替」に非対応なはずの iPhone でも、端末の再起動やフライトモードのOFF/ONが必要なケースは確認できず、手元の環境では対応機種と同じように、パートナー回線から楽天回線へ自動で接続先が切り替わってしまうケースしか確認できませんでした。

確かに理屈としては、広大なパートナー回線エリア内にありながら、あえてパートナー回線を離して楽天回線を掴む処理、に対応していない機種はありそうですので、正式対応機種を使った方が安心ではあるでしょう。

が、現状「接続先回線切替」に正式対応している機種は極端に少ないですし、たとえば、ドコモ版 iPhone XS(SIMロック解除済み)のように、非対応でありながら、実際には、接続先回線が切り替わる端末がある、という点は釈然としません。

ネットワーク側が新しすぎて端末側が追いついていない気がしなくもないので、時間が解決してくれることなのかもしれませんし、楽天モバイル側の動作確認が進めばさらに状況は変わっていくでしょうが、とりあえず、正式対応端末が増えていくことを願いたいところです。

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