富士通、親指シフトキーボード、および対応ソフトを販売終了へ

 last update 2020年5月21日
by udfoto / Wikimedia commons / CC BY-SA 3.0

富士通は2020年5月19日、40年の歴史を誇る「親指シフトキーボード」および関連製品の販売・サポートを終了すると発表しました。

製品終息までのスケジュールは以下の通り。

<親指シフトキーボード>

  • PS/2接続タイプ「FMV-KB613」
    USB接続タイプ「FMV-KB232」
    → 2021年5月販売終了。2026年6月サポート終了
  • LIFEBOOK親指シフトキーボードモデル「FMCKBD09H」
    (企業向けノートPCカスタムメイドオプション)
    → 2021年3月販売終了。2026年4月サポート終了

<日本語ワープロソフト・入力ソフト>

  • OASYS V10.0「B5140XD0C」
    → 2021年5月販売終了。2024年5月サポート終了
  • Japanist 10「B514C081C」
    → 2021年5月販売終了。2026年6月サポート終了

ただし、2024年6月以降は新規の障害調査と修正提供は行わない予定。また、個人向けのソフト販売については2020年9月に終了予定します。

40年の長い歴史に幕

親指シフトキーボードは、1979年に富士通が考案した日本語入力向けキー配列規格。

英語などの「分かち書き」言語入力時に多用するスペースキー部分に「親指左」「親指右」の2つの親指シフトキーを配置したのが外見上の特徴で、文字キーと親指シフトキーの同時押しにより、英文キーボード同様の3段のみで濁音・半濁音などを含めた日本語を直接入力できる仕組みとなっています。

現代のキーボードによる日本語入力は、ローマ字入力、JISカナ入力の2つが主ですが、かつて、ワープロ専用機時代にはこれら2つと並ぶメジャーな入力方法のひとつに数えられていた時代もありました。

その後も根強いファンがいた親指シフトですが、今回、事業継続の努力の甲斐もむなしく、販売・サポート終了の流れとなってしまいました。

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