last update 2021年2月15日 19:29

1つのWi-Fi SSIDで家じゅうカバー、複数基地局の「ローミング」が便利

「Wi-Fi の電波が届かない!電波が弱い!」という時、あなたならどうしますか?

真っ先に思いつくのは、このあたりかと思います。

  • 電波が良く飛ぶ高級 Wi-Fi ルーターに買い替える
  • メッシュ Wi-Fi を買う
  • 中継器で Wi-Fi エリアを拡大

この他にも意外と知られていない方法として、

  • 同じ SSID の無線LAN基地局を複数設置して、Wi-Fi エリアを大きく広げる(ローミング)

という方法があるので、紹介しておきます。

自宅のWi-Fiエリアの「穴」を塞ぐ

最近は、リモートワーク・スマートホーム・IoT 家電の普及により、自宅の Wi-Fi エリアの整備が重要になりました。

そして、電波改善のために中継器やメッシュ Wi-Fi を導入すると、通信速度が大きく落ちたり、また、安価な製品も出てきているとは言え Wi-Fi メッシュネットワーク対応機器は、買い替えコストが高くついたりするなどの問題もあります。

そこで今回は、そんなときの解決策として、

  • 無線LAN基地局を増設して、今使っている Wi-Fi と同じ SSID・パスワードを設定しちゃう

という方法が意外とコスパ高いよ? というお話をしていきます。

同一設定のWi-Fi基地局を追加する

通常、無線LAN基地局を2台設置する場合、こんな感じで別々のSSIDとパスワードを設定するケースを思い浮かべると思いますが、

実は、複数の Wi-Fi 基地局に全く同じ SSID・パスワードを設定しても正しく動作します。これを「ローミング」と呼びます。

ローミング利用時、無線LAN基地局間で特別な連携設定は必要ありません。

以下の点に気を付ければ、すぐに Wi-Fi エリアを拡大できるのが「ローミング」の利点です。

  • ローミングする全 Wi-Fi 基地局に、同じSSID / パスワードを設定する。
  • Wi-Fi 基地局ごとに異なるチャネルを利用する。(チャネルを「自動」にすると便利)
  • 家庭向け Wi-Fi ルーター(WAN/LAN ルーター)の場合、多段ルーターにならないよう、インターネットに直接接続している1台以外の無線LANルーターはブリッジモードにする

Wi-Fi ローミングでは、端末移動時の基地局切り替えは自動で行われます。ユーザーが意識する必要はありません。

このため、純粋に Wi-Fi のエリアが広がった、電波が改善した、ように感じるわけです。

Wi-Fi ローミングは携帯電話のハンドオーバーほど洗練された仕組みではありませんが、家庭でのネット利用程度の用途であれば、実用上、困るケースはほとんどありません。

基地局のメーカーを揃える必要なし

Wi-Fi ローミングでは、無線LAN基地局のメーカー・ベンダーを統一する必要はありません。

メッシュ Wi-Fi でも「EasyMesh」対応なら各社製品を混在できますが、ベンダー独自の機能をどこまで使えるか、という部分で差が出る可能性はあります。

その点、Wi-Fi ローミングは「必要な場所に必要な機種を設置すれば良い」だけなので、悩む要素が少なくて済みます。

暗号化方式などの設定を揃える必要有り

Wi-Fi ローミングでは、基地局の暗号化方式を始めとする細かな設定を合わせておく事が安定性の面で大変重要です。

例えば、TKIP 非対応の端末があるのに、無線LAN基地局の暗号化設定が1台だけ AES でなく TKIP になっていれば、その基地局とだけ接続できないため、Wi-Fi エリアの穴になる、といった障害が発生するわけです。

この他にも様々な要因がありますので、ローミングする無線LAN基地局の設定は極力合わせておくのがトラブル回避のコツです。

ただし、チャネルは各基地局ごとに別にしておくべきです。

基地局ごとのチャネル番号は5以上離すのがセオリーとなっていますので、Wi-Fi の混雑状況をスマホアプリなどで確認しつつ設定するのが良いです。

2.4GHz 帯のように逼迫している帯域の場合、基地局側のチャネル設定を「自動」にすると同じチャネルが選択される場合があるので注意しましょう。

ちなみに、我が家の 2.4 GHz 帯 Wi-Fi ローミングでは、帯域は 20MHz とし、チャネルは固定運用、Wi-Fi アジャイルマルチバンド、TWT(Target Wake Time)は OFF で設定を揃えており、これで安定しています。

ローミングが不利な点もある

ローミングではなくメッシュ Wi-Fi の場合、一部の機器がダウンしても残った機器でネットワークを維持できる「自己修復性」がある、という利点があります。(十分な台数の基地局があれば、ですが)

Wi-Fi ローミングでは不具合発生時、原因調査が複雑になるケースは少なくありません。そんなときは、基地局の設定が揃っているかを確認するのがまずはセオリーとなります。

また、メッシュ Wi-Fi と異なり、各無線LAN基地局に有線LANを引きたくなる、という点も、環境によってはネックとなるかもしれません。

適材適所で必要な方法を選ぶのが良いでしょう。

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