Windows 10バージョン20H2で矢印キーで数字が出てしまう症状の対処方法

今さらながら、恐る恐る Windows 10 October 2020 Update（バージョン20H2）をインストールしてみたのですが、Microsoft IME の日本語入力がびっくりするほどおかしかったので、その対処方法を書いておきます。

カーソルキーで数字が入力される…

僕が遭遇した症状は、キーボードの矢印キーを押すと、通常のカーソル移動でなく、意図しない数字が入力されてしまう、というもの。

矢印キー、というのは、10キーの方ではなくカーソルキーの方で、具体的には「←」で「4」、「→」で「6」、「↑」で「8」、「↓」で「2」が勝手に入力されてしまうのです。

手元の環境での再現条件は、「かな入力」「IME ON」の状態、かつ、何らかの文章を入力 → 確定 → その後の未入力状態でカーソルキーを押す、というもの。ひょっとすると、この作業を何回か繰り返さないと出ないかも。

挙がっている報告を見ていると、再現するかどうかはどうやら環境にもよる予感。中には再現しない人もいる印象です。

とりあえず、カーソルキーが使い物にならない、というのは僕の Windows 史に残るくらいのえげつない症状ですから、なんとかして使えるようにしなければなりません。

その他にも多くの症状が

今回の件ではその他にも、以下のような症状が報告されています。

• Ctrl+C、Ctrl+V によるコピーアンドペーストの誤動作
  （Ctrlキーが1発で効かず、コピペ時、選択した文字列が消える)
• Shiftキーが1発で効かない
  （「!」キーが「1」、「%」が「3」で入力される）
• Enterキーの誤動作

報告によると、今回の対策によりこれらの症状も改善するようです。

対策方法

対処方法には次の3つがあります。

他の日本語入力システムへ切り替える

1つは、Google 日本語入力などの他のIMEを使う方法。

僕は「変換」「無変換」キーで日本語入力を切り替える派ですが、Google 日本語入力でも同じカスタマイズが可能だったので、この対策で特に問題はありませんでした。

強いて言えば、マシンスペックがかなり高い環境だと、Microsoft IME のほうが高速に動作するので、その点が惜しいところです。

旧バージョンのMicrosoft IMEへ切り替える

もうひとつの方法は、旧バージョンの Microsoft IME へ戻すことです。

Microsoft IME の設定 →「全般」→「以前のバージョンの Microsoft IME を使う」をONにすれば、昔のバージョンに戻すことができます。

Microsoft IME を継続して使いたい場合は、この設定を試すのが良いでしょう。

特定の更新プログラムをアンインストールする

最後の1つは、Windows Update の更新プログラム「KB4592438」をアンインストール＆更新停止する方法です。

「KB4592438」はセキュリティアップデートのため、アンインストールは躊躇されるところですが、僕のケースではこれにより、症状が発生しなくなりました。

ただし、標準状態の Windows では、この更新プログラムをアンインストールしても、再度、自動的にインストールされてしまいますので、継続して使用する場合は別の方法で更新を停止しておく対策が必要です。

いずれにしても、日本語入力は OS の基本的な機能になりますので、特に、このレベルの症状となると、後日、きちんと更新プログラムで改善して欲しいものです。

参考情報：

• 漢字モード時で矢印キー押すと数字などに変換されてしまうが、これを止めたい【20H2】 - Microsoft コミュニティ