チャタリングが嫌で脱ロジクール。マウスを「MadCatz R.A.T DWS」に乗り換えた話(ワイヤレスゲーミングマウス)

last update 2021年9月9日 16:26

最近、マウスの脱ロジクールに成功したので、レビュー、というか雑記を書いておきます。

乗り換え先は「MadCatz R.A.T DWS」。ゲーミングブランド「MadCatz」のワイヤレスゲーミングマウスです。

使い始めて3ヶ月弱くらい経ちますが、多分、このマウスを使っている人は少ない気がするので、僕の考えや使用感などを書いておきます。

安定性が求められる事務用途で、かつ、ゲーミングレベルのトラッキング性能のマウスじゃないと気が狂いそうになる、そんな人向けの記事です。

ロジクールじゃない選択肢を探していた

長いことロジクール党だった僕ですが、MX Master や MX Anywhere シリーズがどうにもしっくり来ず、結果、紆余曲折を経て、この春からは、なんと、予備用に保管していた2007年発売の有線ゲーミングマウス「G9 Laser」を使っている、という有様になっていました。

そう。2021年前半の僕はマウス難民だったのです。

ロジクール自体は今でも嫌いではないのですが、伝統的に動作が安定しないサポートソフト(キーボードの話で恐縮ですが、CRAFT で Logicool Options のアプリ単位のカスタマイズとか、まともに使えている人いるんでしょうか)。3年→2年に短縮された保証期間。年々上がる価格。保証期間が終わると壊れるタイマー。そして、ゲーミングマウス好みのユーザーからすると段々と味付けが濃くなっていく独特の操作感。

そろそろロジクールじゃなくても良いんじゃないか。そんな頃合いだと感じていたわけです。

「G9 Laser」は僕にとって「何か問題があったらここへ帰ってくるマウス」でした。15年も経つのにクリック・ホイールとも、何の問題もない耐久性と堅牢さ。よく滑るソール。マウスパッドが無くても1ピクセル単位の作業ができるトラッキング性能。アプリを入れなくても僕の理想の動作をするOS・時代を越えた安定性。安心して色んな最新マウスを試してこられたのも、このマウスがあったからこそでした。

しかし、いかんせん G9 Laser は有線。流石にそろそろ無線化したい。

そりゃあ、もうそれなりの数のワイヤレスマウスを買ってはみましたよ。でも、ロジクールの事務向け無線マウスってどうにも我慢ならないモッサリ感があって。頑張って慣れようとしても、最後まで自分の手足になってくれない。結局、ゲーミングマウスじゃないと話にならない。

で、ロジのワイヤレスゲーミングマウスも買ってみるわけですが、運が悪いのか環境が悪いのか、あっという間にチャタリングを起こしては保証で修理・手放す、を繰り返して、とにかく安心して使えない。

G Pro とかのレビューを見ても、未だにチャタリングが解消されていない様子だし、あの地獄を1回や2回じゃなく体験した身からすると、なかなかもう一度、ロジのワイヤレスゲーミングマウスを買う気は起きないんですよね。(面白いことに、ロジの事務向け無線マウスではチャタリングを経験したことが無いんですが)

いやね、チャタリングって一度起きるとドチャクソ時間を喰うんですよ。「あれ、今、何かおかしくなかった?」から完全解決までにけっこうな時間を浪費しちゃう。

事務効率を上げるためにゲーミングマウスを使っているのに、余分な時間を食われるのでは本末転倒なわけです。

で、色々検討した結果、「MadCatz R.A.T DWS」 に辿り着いた、というわけ。

僕が「MadCatz R.A.T DWS」に辿り着いた理由

「MadCatz R.A.T DWS」の存在を知ったのは2021年春。半導体不足の影響から国内販売は2021年6月までずれ込んだよう子で、僕が買ったのもその頃でした。

僕が「MadCatz R.A.T DWS」を選んだ理由はこんな感じ。

  • チャタリング対策と反応速度を両立した「Mad Catz DAKOTA テクノロジー」
  • バッテリーが単3電池で交換可能
  • 水平スクロールなどに使える「バレル」を搭載(通常のホイールとは別にある)
  • 耐久回数6,000万クリックの高耐久スイッチ
  • Bluetooth・2.4GHz の両対応のワイヤレス接続
  • DPIを下げる機能「プレシジョンエイム」

中でも大きいのはチャタリング対策。無線ゲーミングマウスで、本当にチャタリングしないのか、は年単位で使わないと不明も、とりあえず、製品仕様としてコレを謳ってくれているのはデカい。

ある日突然、マウスがまともに動かなくなる、そんな恐怖と無縁というなら、そんなに嬉しいことは無いわけです。

充電池が使える。電源を切り忘れても翌日も丸1日使えるバッテリー持ちの良さ

実際に使って驚いたのは、このマウス、ワイヤレスゲーミングマウスなのにとにかくバッテリーの持ちが良い。しかも、充電池が使えるのもデカい。(メーカー非推奨かも。ただ、手元の環境では実用的に使える)

最近のゲーミングマウスは以前と比べてバッテリーの持ちが改善されましたが、こいつは単3電池で余裕があるせいか、2.4GHz 帯で最大200時間、Bluetooth 接続で最大300時間も持つ。

計算上、丸1週間、寝ずに使えるってんだから、このバッテリーの持ちは規格外。しかも、これでちゃんとゲーミングマウスなんだ。

実際に単3充電池で運用しても、僕の環境では電池切れはまだ未経験。多忙で3日連続でバッテリー交換しない日もあったり、なんならマウスの電源を切り忘れる日すらあったけど、低電圧警告が出ることこそあれ、今のところ、バッテリー切れは経験していない。

ゲーミングマウスパッドを使う前提なら、トラッキング性能は間違いなくゲーミングスペック。しかも、このバッテリーの持ち。

忙しくてバッテリー交換もままならない日々でも安心して使えるし、最悪、バッテリーが切れたら交換すれば良い、ってのは事務用途のゲーミングマウスとしてけっこうな安心感と思う。

長期利用も考えると、バッテリーが簡単に交換できるってのも大きい。素人なんでウソを言ってるかもだけど、ロジのキーボードもマウスも、なんだかバッテリーがヘタると変な動きをしてる気がして仕方がなくて。(単にスイッチ劣化と、ゲーミングマウスのスイッチ判定がシビアなせいかもだけど)

バッテリーが劣化したら交換すればいいだけだから「バッテリーの寿命がマウスの寿命。またマウス探しの旅を強制される」って心配がいらないのは安心感につながると思う。

今はマウスパッドから無線給電できるワイヤレスマウスもあるけど、可搬性・安定性とかでもうちょい様子を見たいってのもあるし、値段もまだこなれてない。

とりあえずコイツに関しては、「浮気してもまた戻ってこられる事務用ゲーミングワイヤレスマウス」に僕が必要とする要件がすべて備わっている、そんな機種だと思うわけです。

追加左ボタンと水平バレルが秀逸な14ボタンマウス

「MadCatz R.A.T DWS」は単3電池利用ということもあって、今どきのゲーミングマウスにしてはデカくて重い部類なんだけども、その分、14ボタンもあるからショートカット割り当てでかなり生産性アップできる。

中でも特に気に入っているのは、水平スクロール用バレルと、普通の左ボタンの左隣にあるもう1つのボタン。

垂直ホイールとは別に水平バレルがある機種って珍しいと思うんだけど、僕はここにタブ切り替えのキーボードショートカットを埋め込んでる。

あと「左ボタンの左隣のボタン」には、「タブを閉じる」キーボードショートカットを割り当ててる。

これでブラウザのタブの移動・整理が超速でできて凄く便利。この2つは、他のマウスを使っていても、勝手に指が探しちゃうレベル。

カスタマイズの仕方によっては、Excel や Google スプレッドシート使いの人は、不毛な事務作業がかなり効率的になるんじゃなかろうか。

マウスパッド併用でトラッキング性能がアップ

購入前に注目していた、DPI を一時的に低下できるボタン「プレシジョンエイム」は、事務用途では意外と使わない。

ただし、これには前提があって、僕がゲーミングマウスパッドを使っていて、かつ、低DPI環境だからかも。

というのも僕のデスクの平滑度が高くてツルツルだからだとは思うんですが、マウスパッドを使ったときのトラッキング性能の改善度合いが大きい気がしてまして。ロジの事務系マウスだと、それこそ、どんな天板の机でもそこそこ動く印象なんですが、僕の環境でこのマウスの性能を十分に引き出すには、ゲーミングマウスパッドが必要な気がするんですよね。

で、マウスパッドを使う前提だと、このマウスのトラッキング性能はかなり高いというか素直で。特に、800DPI 位で使っていると普通にピクセル単位の作業ができちゃうから「プレシジョンエイム」はあまり使わない。(たまにスクリーンショットを1ピクセル単位で撮る時には使うことはあるけども。)

ピクセル単位での作業に支障がない、というのは有線・無線を問わずゲーミングマウスなら大昔から当たり前ですが、その上でさらに「プレシジョンエイム」が活きるのは、ゲームでスコープ使いであるとか、デザイナーとか、高DPI設定で使っている人なのかな、という気はしなくもありません。

サポートアプリは機能確定時のマウスとの通信に時間が掛かるのが難点。最初はけっこうイライラする。でもまぁ、設定時にしか使わないから、安定運用期に入っちゃえば特に目くじらを立てるほどの問題ではない、という判断。逆に言えば、設定を頻繁に変える人にはストレスになるかも。

カスタマイズしてもアプリとマウスの動作は安定している印象。今まで「おや?」と思ったことは一度もない。

派手な見た目とは裏腹。とにかく堅実な仕様のマウス

「MadCatz R.A.T DWS」は外観のデザインこそ尖っているものの、コンセプト・設計は実に「堅実」なマウス、というのが僕の印象です。

ロジクールからこの機種に乗り換えた人で、ツルツルのデスクでマウスパッド無しで使う人だと、多分、最初はイライラする気がするんですが、ロジクールの殿様商売ぶりにもはや我慢ならなくなって大海原に漕ぎ出でた人や、ロジの呪縛から解放されるために努力できる人であれば、その先に「自由」が待っている。そんなマウスなのではないかと思います。

僕は、このマウスを使い込むにつれて「ロジの宗教に囚われていたのかもしれない」と、感じるようになりました。ツルツルの机でも動くこと。独特の補正。あらゆるお膳立て、そのすべてが自分を気持ちよくするために用意されていたウソであったのかも、そんな気がしたのです。

「MadCatz R.A.T DWS」 の良さは耐久性も含めたバランスにあります。だから一言で表現するのは難しい。

  • 戻るボタン、バレル、追加ボタンのなどの配置が地味に良い。多ボタンなのに操作ミスがほぼ無い筐体設計の良さ
  • 加水分解しそうなパーツが無い
  • 本体は重いが、面積を抑えたよく滑るソール
  • ボタンのカスタマイズがド安定で動く。一切の不安を感じない
  • 忠実な印象のトラッキング。環境によってはマウスパッドが重要
  • ホイールエンコーダーの感度が敢えて落とし気味になっていて、確実に自分の意図したカウント数でホイール操作することが前提となっている

とかとか、そういう部分。多分、こういうのって本当に伝わらない。むしろ、トラッキングやホイールの件なんかは、人によっては欠点にすらなる。だから、僕は「堅実さ」という言葉で、色々を表現したわけです。

(※ 僕は普段、マウスパッドを使わないタイプです。そのせいでトラッキング性能には不満がありましたが、純正マウスパッドを入手してからは一気に不満が無くなりました。そうしてまでワイヤレスゲーミングマウスでチャタリングから逃れたい、という事だったのですが。)

Mad Catz DAKOTA スイッチ」も、海外の某記事によるともっと反応速度が速いマウスは他にある、との検証結果でしたが、本製品はチャタリング対策と反応速度のバランスを取った実用解のようにも思えますし、バッテリー交換式なのも、実利用を考えた「堅い仕様」として一貫性を感じる部分です。

車に例えると、僕なんかは「最近の車は色々な制御が入っていて、ハンドルと車輪が直接つながっているのを感じられない」と不満に思ったりもするのですが、このマウスは、そういったモノとは対照的で、自分で環境を整えることで自分のものになってゆく製品、とも感じます。

僕は、事務用マウスに安定性と堅実さを求めていて、道具の主導権を自分が握っていたいタイプです。あなたがもし、同じ価値感ならば、僕は「MadCatz R.A.T DWS」 を薦めると思います。

逆に言えば、そこの思想が合わない人。買ったらすぐに自分の体の一部になることを求める人で、このブランドのマウスに慣れていない人とか、Mac の外付けマウスの独特な加速度が心地いいタイプの人には、僕はオススメしません。

僕にとって、すでにこのマウスは「他のマウスに浮気しても安心して戻ってこられるワイヤレスゲーミングマウス」になった気がしています。だって、なにせもう1回浮気して戻ってきているんですから。

重い。でも、代わりに単3電池が使える。だから 2.4GHz 接続で200時間、Bluetooth なら300時間も持つ。それでいてこのトラッキング性能。忙しくて連日電池交換できなくても安心して使えるワイヤレスゲーミングマウス。

最初の1ヶ月半くらいは「もにょる」ところも無くはなかったですが、今では僕のメインマウスとして体の一部になってしまいました。

尖った見た目ではありますが、プロダクティビティと安定運用のバランスを考える人にオススメな堅実なマウス、と思います。

※この記事はスポンサードなしの自腹レビューです。

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