【Xiaomi 11T Pro】動画の画質設定と手ブレ補正の制限の関係をまとめる

 last update 2021年11月10日

Xiaomi 初の日本向けフラッグシップスマホ「Xiaomi 11T Pro」で、動画撮影時、手ブレ補正や HDR が使える画質の上限・制限について、表の形でまとめておきます。

めちゃくちゃ強力な手ブレ補正が 4K60p でも効く、というだけでなく、ポストプロダクションでのカラーグレーディングの余地がある HDR10+ での 10bit 記録もできる、ということで、価格の割に非常に面白い機種だと思います。

前提

文中の「HDR」はカメラアプリの画面の上の方にある「HDR」設定、また、「HDR10+」はカメラの設定内の「HDR10+」の設定を表しています。

Xiaomi 11T Pro では、「HDR」を ON にした場合は一般的な Rec.709 で、「HDR10+」をONにして撮影すると Rec.2020(PQ)で動画が記録されます。

つまり、Xiaomi 11T Pro では「HDR」「HDR10+」という言葉を以下のような意味で使っているようです。

  • HDR:ダイナミックレンジに配慮した記録。ただし、従来のディスプレイで再生できる。なんちゃってHDR。4:2:0 8bit 記録
  • HDR10+:HDR10+対応機器での再生を前提とした記録方式。本物のHDR。4:2:0 10bit 記録

HDR と HDR10+ の併用時の挙動は不明ですが、恐らくは記録方式は HDR10+(Rec.2020 PQ)で、かつ、ダイナミックレンジにも配慮される、ということと推測します。

各画質モードごとの撮影可否と手ブレ補正利用可否

表に出てくる記号の意味は以下のとおり。

<凡例>

「-」:撮影不可
「△」:手ブレ補正なしで撮影可
「◯」:手ブレ補正付きで撮影可

広角レンズ(メインレンズ)

アウトカメラの1倍以上で使えるメインレンズについて、動画の解像度・フレームレート設定と手ブレ補正の関係は以下のとおりになります。

非HDR
(Rec.709)
HDR
(Rec.709)
HDR10+
(Rec.2020 PQ)
720p 30fps
1080p 30fps
1080p 60fps
4K 30fpsHDR併用時:△
HDR10+単体利用時:◯
4K 60fps
8K 30fps△(HDR10)

まとめるとこんな感じ。

  • 4K60pでも強力な手ブレ補正が使える。さらに HDR10+ も併用できて強い
  • 手ブレ補正が使えないのは 8K か、4K30fps でややこしい設定をした場合のみ
  • HDR(Rec.709)が使えるのは 30fps のみ。60fps では使えない
  • 撮影画面から直接設定できる「HDR」と設定内の「HDR10+」が具体的に何を指しているのかは不明。4K / 8K では標準で HDR

超広角レンズ

倍率1倍未満で切り替わる超広角レンズでは、以下の2つの画質設定のみ使用できます。

  • 720p 30fps
  • 1080p 30fps

いずれのモードでも手ブレ補正が可能となっています。

テレマクロレンズ(スーパーマクロ)

スーパーマクロモードを ON にした場合は、以下の2つの画質設定のみ使用できます。

  • 720p 30fps
  • 1080p 30fps

スーパーマクロモードでは手ブレ補正は使えません。

接写時の手ブレ補正は不自然になりがちですので、これはこういうモノだと思っておいたほうが良さそうです。

インカメラ(自撮り用カメラ)

インカメラでは3つの解像度・フレームレートのみが選択できます。

非HDR
(Rec.709)
HDR
(Rec.709)
HDR10+
(Rec.2020 PQ)
720p 30fps
1080p 30fps
1080p 60fps

インカメラでは HDR10+ は使えません。また、4K・8K での撮影もできません。

HDR(Rec.709)も 1080p 60fps では使えず、1080p 30fps では手ブレ補正とは併用できません。

インカメラの機能はかなり限られていると言っていいでしょう。

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